Roguelikeゲームのフォント設定で快適にする

この記事は Roguelike Advent Calendar 2021 の5日目の記事です。

Roguelikeゲームは淡々と画面のテキストを眺め続けることが多く、ステータス変化や敵の特殊攻撃などを見逃すと生存率に関わるので、文字の読みやすさは重要だ。しかし、デフォルトのフォントが細くて読みづらかったりするので、快適に遊べる様なカスタマイズを試みる。ちなみに私の環境Windows版の話です(覚書も兼ねて)。

Cataclysm: Dark Days Ahead

デフォルトのフォント「Terminus-ja」は、ゼロに斜線が入っていて、¥記号がバックスラッシュなのは良いのだが、線が細く、ひらがなやカタカナが右上がりの楷書体風で少し見づらい(PC-98のフォントが思い出されて味はあるが)のと、中華フォントっぽい部分がありいまひとつ気に入らない。

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「所」とか「紙」とか中華フォントっぽい。

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フォントを色々変えてみよう。 ./data/font/ フォルダにフォントファイルを入れ、 ./config/fonts.json を編集する。

{
  "typeface": [ "data/font/●●.ttf", "data/font/unifont.ttf" ],
  "map_typeface": [ "data/font/●●.ttf", "data/font/unifont.ttf" ],
  "overmap_typeface": [ "data/font/●●.ttf", "data/font/unifont.ttf" ]
}
MSゴシック

やや線が細いが、見慣れた感じになり読みやすい。バックスラッシュが¥記号なのが気になるもののこれでも悪くない。ちなみにWindowsにインストールされているフォントは C:/Windows/Fonts/ から他のフォルダにコピーするとフォントファイルを取り出せる。

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メイリオ

何だか線ががたがたしている。数字など端が切れている部分もある。「オプション→表示→フォント/表示調整」をオンにするとアンチエイリアスがかかるがいまひとつ。等幅フォントならいけるかと思い「MeiryoKe Console」も試してみたがあまり変わらなかった。アウトラインフォントは微妙っぽい(バージョン 0.F-3で確認)。

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JFドット東雲ゴシック16

ビットマップフォントはきれいに見える様なので(MSゴシックはビットマップフォントを持っている)、自家製フォント工房様より導入。名作RPGUNDERTALE」のフォントがこれらしい。線は細いが、「Terminus-ja」よりは圧倒的に良い(中華フォントじゃないし)。ただ、ゼロに斜線がなく、¥記号がバックスラッシュじゃない(これは修正可能→後述)。

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JFドット東雲ゴシック16 Bold

上記のボールド体。線が太くて読みやすい。PC-98内蔵フォントをソフトウェア的に太くしたDOSゲームを思い出す。

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JFドットぱう16

これゲームやってる感じがして割と好き。ゼロに斜線が入ってるのも良い。

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ただし、そのままでは¥記号がバックスラッシュじゃないので、ところどころいまひとつな感じになる。

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ビットマップフォントなら何とかいじれるかもと思い、FontForgeを使って編集。¥記号の部分にスラッシュをコピペして左右反転し、バックスラッシュに直してみた。しばらくこれでやってみよう。

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ちなみに、「JFドット東雲ゴシック16 Bold」の¥記号をバックスラッシュにしてゼロに斜線を入れてみたものはこんな感じ。このフォントはパブリックドメインなのでデータ改変/再配布可能なのですが、要望ありますか…?

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Dungeon Crawl Stone Soup

デフォルトのフォントでも悪くはないが、線が細く、暗い色の文字が若干見づらい。

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フォントを色々変えてみよう。 ./dat/tiles/ フォルダにフォントファイルを入れ、 ./settings/init.txt に行を追記する。

tile_font_crt_file  = ●●.ttf
tile_font_stat_file = ●●.ttf
tile_font_msg_file  = ●●.ttf
tile_font_tip_file  = ●●.ttf
tile_font_lbl_file  = ●●.ttf
DejaVuSansMono Bold

デフォルトのフォントが「DejaVuSans Mono」っぽいので、ボールド体を探してきて入れてみた。違和感なくすっきりとしていて、読みやすくなった。

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IBM Plex Mono Bold

IBM Plex」シリーズの等幅フォント。昔ながらのIBMフォントっぽいSerif体で、オリジナルRogueの様な雰囲気も出る。

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Source Code Pro Black

Adobe製のコーディングフォントで有名な「Source Code Pro」。割と読みやすい。「Black」より少し細めの「Bold」もあったけどそんなに変わりはなく、太い方が読みやすい気がした。

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ちなみに、「Segoe」とか色々試してみたけど、メイン画面が狭くなってしまう場合がある。条件はよく解らないが、プロポーショナルフォントだとだめなのだろうか?(バージョン 0.27.1)

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変愚蛮怒Rogue Clone II for Win32など

設定ファイルをいじらなくても、メニューから設定できる(親切)。「MeiryoKe Console」が好み。

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Nethack/The Ground Gives Wayなど

実はWindowsコマンドプロンプト内で動いているので、ウィンドウ左上のメニュー「プロパティ」からフォント設定ができる。「既定値」の方から設定するとコマンドプロンプト自体のデフォルト設定になる様だ。

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尚、「The Ground Gives Way」についてはRoguelike Advent Calendar 2020のInfy様の記事「今年遊んだローグライクの紹介」へ。見た目の割にモダンなUIで、リソース管理に頭を使う感じ。