アスペルガー症候群の議論で

ネット上では議論に事欠かない。常に「噛み合わない議論」が存在し、色々なパターンがある。

アスペルガー症候群について、先日はてな界隈で議論がなされていた。落ち着いたところで、ひとつ。

発端は恐らく「こころと脳の相談室」で「曖昧な対人関係を理解できずトラブルを繰り返す部下は病気でしょうか」という質問に、アスペルガー症候群の疑いがあると精神科医が回答した記事と思われる。「自分もアスペルガーではないか」「自分をアスペルガーと言うのは非コミュの言い訳」「身近にアスペルガーの人がいる」「アスペルガー症候群なんて存在しない」など、色々盛り上っていた。

特に精神科分野の疾患では、言動からこれはアスペルガー症候群らしいという臨床的アプローチ、遺伝子異常などから生じる一連の高機能自閉症のバリエーションとする病因論的アプローチ、DSMで診断基準を満たすというマニュアル的アプローチなど、病気を診断するのに色々な切り口がある。議論する上で、アスペルガー症候群の診断について共有してないことで、無駄に盛り上っていた感がある。

この記事自体、炎上すると出てくる「まずその言葉を定義せよ」という無粋なツッコミの様な気がして来たので、この辺で。